気密性能のお話 ④ ーC値の基準ー
これまで、気密性能がお家にとっていかに重要かをご紹介してきました。
では、具体的にどれぐらいの性能値が必要なのでしょうか?
気密性能は、「C値」という指標で評価されます。
「気密性能のお話 ①」でも触れたように、一棟ごとに実測して確認します。
専用の機械でお家全体の隙間面積の合計を測り、延床面積で割ったものがC値です。
小さければ小さいほど、隙間が少ない(=気密性能が高い)という事になります。
さて、ここで注意しなければならないのは、
「C値〇〇以下の住宅を建てなさい」という決まりは現在の日本に存在しないという事実です。
以前は「寒冷地で2.0以下、温暖地で5.0以下」という国の基準(※義務ではありません)があったのですが、
2009年の省エネ基準改正で削除されてしまいました。
こんなに重要な指標が国の基準から削除された背景には、
「実測が必須」というC値の特徴が大きく関係しているのは想像に難くありません…。
現在も20年前の基準を拠り所に「C値2.0以下」を高気密と呼ぶ場合が多いようですが、
それも何とも頼りないものです。
次回、C値を実際の隙間面積に換算して、目指すべき数値をご紹介したいと思います。
<次回につづく>