お客様ご提案ツール「日照シミュレーション」を公開しました。設計の前に、光と影を一緒に確かめる。
家を建てる時、図面や言葉では伝わりにくいことのひとつが「光と影」です。冬の朝、リビングのどこまで日射しが届くのか。夏の昼、隣家の影は窓にかかってしまわないか。図面の上では検討できても、住み始めるまで実感が湧きにくい部分でもあります。
garDENでは、この「光と影」の感覚をお客様と一緒に確かめながら設計を進められるよう、自社で日照シミュレーションツールを開発しました。
その場で試せる、日照シミュレーション
下のシミュレーターは、ご自身の敷地住所を入れて、季節と時刻のスライダーを動かすだけで、周辺の建物を含めた3Dモデルが立ち上がり、日射しの角度と影のかかり方を確認できるものです。京都市の北区・左京区・上京区の住所であれば、その場で表示できます。
スマートフォンの方は、下のボタンから別ウィンドウで開いていただくと操作しやすいです。
このツールでわかること
シミュレーターでは、次のような項目を一つの画面で同時に確認できます。
確認できる項目
・敷地に対する太陽の高度と方位(季節・時刻別)
・周辺建物(実建物データ)の影が敷地に落ちる範囲
・計画建物の階数(2階建て/3階建て)による日当たりの違い
・間口・奥行・建物の向き(回転角度)の調整による比較
・春分/夏至/秋分/冬至の節目ごとの日照条件
地図や建物データは、国土地理院とOpenStreetMapから取得しています。日射の計算は天文学的な太陽位置モデルに基づいているので、表示される影はその時刻・季節における実際の太陽の位置を反映しています。
なぜ、このツールを作ったのか
garDENは「パッシブデザイン」を軸にした家づくりを長年続けてきました。パッシブデザインの根っこにあるのは、機械の力に頼らず、自然の力で快適さをつくるという考え方です。そのなかでも特に大切なのが、日射しの取り入れ方とコントロールです。
夏は強い日射しを軒や庇でしっかり遮り、冬は低い角度の太陽の光を室内まで取り込む。シンプルな考え方ですが、それを実現するためには、敷地ごとの「太陽の動き」と「周辺の建物の影」を、設計の最初の段階できちんと押さえておく必要があります。
これまでも、設計担当が個別にシミュレーションを行ってお見せしてきました。ただ、それだとどうしても私たち側の解釈をお伝えする形になり、お客様ご自身が「ここを少し動かしたら?」「冬の夕方は?」と確かめにくい部分がありました。そこで、お客様にも直接触っていただけるシンプルなツールを、自社で組み立てて公開することにしました。
こんなふうに使ってください
家づくりを検討されている方が、土地探しや初期プランの段階で気軽に試せるツールとして作っています。
こんな確認に使えます
・土地の購入を検討中:南側の建物の影が冬至にどこまで伸びるか
・プランニング初期:建物の配置や向きを変えた時の日当たりの差
・3階建てを検討中:周辺との関係でどう影が出るか
・吹き抜けや大窓を計画中:朝・昼・夕の光の入り方の変化
ツールは「proposal(ご提案)」のための補助として作っているので、最終的な設計判断には実測や詳細な解析を併用しますが、最初の感覚をつかむには十分にお役立ていただける内容になっています。
田中からひとこと パッシブデザインの良さは、住み始めてから「ああ、これが設計のひと工夫だったのか」と気づくところにあります。でも、家を建てる前の段階では、その良さを言葉で説明するのが難しいことも多いんです。
このシミュレーターは、その「言葉では伝えにくい部分」を、お客様と一緒に画面を見ながら確かめるための道具です。打ち合わせの場でも、ご自宅でじっくり触っていただく時間でも、家づくりの判断をご一緒できる小さなパートナーになればと思っています。
使ってみてのご感想や、こうだったらいいのに、というご要望があれば、ぜひお寄せください。お客様の声を取り入れながら、これからもツールを育てていきます。

田中 健治