小さな模型が、3Dとして立ち現れるおもしろさ
設計 こはるちゃん
明るい笑顔と柔かな雰囲気が印象的な、宮本小春。2021年春に入社、現在は先輩をサポートしながら2級建築士の資格取得を目指しています。設計士を目指すことを決めた学生時代や将来の話まで、語ってもらいました。 子どもの頃からジオラマが好きでした。お人形さん遊びに使う可愛らしいおうちではなく、町家やビルなどの小さな模型です。それを食い入るように見つめて、あっという間に30分経ってしまう、ちょっと変わった子どもだったみたいです。 父が宮大工をしていた影響もあったかもしれません。おうちの家具を作ってくれましたし、鳥居や神社など仕事場へ付いていくこともあったので、その姿を見て自然と建物に興味を持つようになって。高校は普通科で部活一筋の生活だったんですけど、一年生の時には建築系の専門へ行くと決めていましたね。 その後、インテリアデザインの専門学校に進学し、建築系のコースに入りました。在学中、社会経験を積むためにインターンシップをしました。その先の一つがgarDENでした。 私は北区生まれ北区育ち。専門へ通う時も、garDENの事務所の前が通学路でした。当時は現在事務所がある場所へ移転工事の真っ最中。毎日「何ができるんやろう」って工事を眺めていました。外装や内観を見た感じ、初めはカフェかなと思っていたんですが、調べてみると工務店で。Webサイトに載っている施工事例が私好みだったので、「インターンさせてください」と自ら電話をしました。 ーー自ら。 そう。インターンシップは基本的に自分で探して、自分でアポをとるんです。建物にも惹かれたし、近くの商店街も小さい頃からお祭りに来ていて馴染みのある場所だったし。ここしかないって(笑) インターンは3週間だったんですけど、すごい居心地が良くて。社員のみなさんが幼なじみみたいに仲良しで。すごい和気あいあいとしていることに、まず驚きました。社会人の中で学生はアウェイな立場ですけど、それを感じないくらいみなさん話しかけてくれて、楽しかったです。 それに、仕事で大切にしていることが共通しているところも良くて。garDENのみなさんは、お客さん一人ひとりに対してとても親身。特にルールが決まっているわけでもないのに、絶対に否定をしないんです。「そんなんできないですよ」って言わないのがすごくいいなと思いましたね。 現場の方にしても、施工が難しい箇所があっても、お客さんのためになんとか実現しようとしてくれる。設計も現場も同じ目標を持ってはるんやなと感じました。それは入社した今も、同様に思っています。 インターンの思い出といえば、その時私が作った模型が内定後に立ち上がったんですよ。作らせてもらったのは弊社竹園の自邸の模型で、木の外壁が特徴的なおうちです。実際に形になったところを見て、すごく嬉しかったですね。やっぱり模型を作るのが好きだなって思いました。 ーー模型を作るのが好き。 はい。小さかった世界が、3Dとして大きく立ち現れるのが面白いです。好きで好きで、作業を始めると没頭してしまいます。 模型はお客さまに最初のプレゼンをさせていただく時にお見せするんですけど、喜んでくれるお客さまが多いんです。やっぱり図面だけを見て建築後の姿を想像するって、建築を専門に勉強されていない方にとってはすごく難しいことですよね。だから余計に喜んでいただけるのかな。その姿を見るのが嬉しくて、模型のクオリティもどんどん高めていきたいと常々思っていますね。 その後の打ち合わせの時にも、模型を「よく家族で見ています」と言ってくださったり、竣工後、新しいおうちに住み始めた後も飾ってくれたりしているお客さんもいます。作ってよかったなと思います。 そうしたアフターの話を聞けるのも、garDENならでは。竣工まで同じスタッフが担当するので、打ち合わせを重ねるごとにお客さまとも仲良くなっていく気がしていて。世間話をする時間も楽しいです。 おうちを建てるのは、人生で一回あるかないかです。だからお客さんには何よりも楽しんでもらいたい。それを私は「ぽかぽかした気持ち」と呼んでいます。 ーーぽかぽかした気持ち。 私もお客さんが喜んでいる姿や竣工したおうちを見て感極まって泣いている姿を見ると、よかったなと思って、ぽかぽかした気持ちになります。そんな気持ちを積み重ねて、「garDENに頼んでよかったな」と思ってもらえたら嬉しいですし。それが私にとっての「HAPPY」です。 garDENの建てたおうちに親族や友達を招いて、「どこで建てたん?」「素敵なおうちやな」って会話が生まれて、garDENの輪が広がっていくと嬉しいですね。
(取材・文:北川由依)