筆界未定地・プラス地番とは?売買やローンへの影響を解説します
土地の仕入れや売買に関わっていると、「筆界未定地」と「プラス地番」という土地に出会うことがあります。
知らないまま話が進んでしまうと、後で大きな問題になることがあります。今日はこの2つを、できるだけわかりやすく説明します。
筆界未定地とは?
筆界(ひっかい)とは、登記上の土地と土地の境界線のことです。筆界未定地とは、国が行う地籍調査の際に、隣接する土地所有者との合意が得られず、境界が「未定」のまま処理された土地のことです。
地籍調査は全国的に進められていますが、所有者が不明だったり、隣人との関係が複雑だったりして、すべての土地で境界が確定するわけではありません。そのような土地が「筆界未定地」として登録されています。
PRESIDENT’S NOTE 京都市内でも、古くから区画が入り組んでいるエリアでは筆界未定地が散在しています。土地を見に行ったとき、「どこからどこまでが自分の土地か」がはっきりしない——そういう現場に出会うことは、決して珍しくありません。
プラス地番とは?
地籍調査において、筆界未定地として処理された土地には通常とは異なる地番が付けられます。それが「プラス地番」です。
通常の地番は「123番」「456番1」のように表記されますが、プラス地番は「123番+1」のような形で付番されます(地域によって表記は異なります)。このプラス地番が登記簿に記載されている土地は、筆界が未確定であることを意味しています。
プラス地番=筆界が確定していないサイン。不動産取引の現場では、登記事項証明書や公図を確認した際にこの地番が出てきたら、まず注意が必要です。
売買・ローン・建築への影響
工務店さん・不動産会社さんにとって特に影響が大きい点を整理します。
① 売買が困難になる 筆界が確定していない土地は、買主が安心して購入できません。境界が曖昧なまま所有権を移転することへの不安から、売買交渉が難航するケースがほとんどです。 ② 住宅ローンが組めない 多くの金融機関は、筆界未定地・プラス地番の土地を担保として認めません。住宅ローンの審査が通らないため、一般の購入者には実質的に手が届かない土地になります。 ③ 建築確認申請に影響が出る 確認申請では敷地の形状や面積を正確に示す必要があります。境界が未確定では地積測量図が作れず、申請手続きに支障が出ることがあります。 ④ 将来のトラブルリスク 隣地所有者が変わった際に境界をめぐる紛争が生じるリスクが残ります。
解決するには?
筆界未定地を解消するには、隣接する全土地の所有者との合意を得たうえで、土地家屋調査士さんに境界確定測量を依頼し、筆界を正式に確定させる手続きが必要です。費用と時間はかかりますが、これを経ることで通常の取引が可能になります。
筆界がどうしても確定できない場合は、「所有権界(しょゆうけんかい)」という手続きで実態に合った境界を設定する方法もあります。状況によって対応策が異なるため、早い段階で専門家に相談することをお勧めします。
土地を見るとき、まず公図と登記を確認する
プラス地番や筆界未定地は、「気づかないまま進んでしまう」ことが一番のリスクです。土地を取得・紹介する前に、公図と登記事項証明書で地番の形式を確認する習慣を持つことが大切です。
garDENでも土地探しの段階からお客様に同行し、こうした権利関係のチェックをお手伝いしています。気になる土地があれば、お気軽にご相談ください。

田中 健治