大工のいろは~六~
壁・天井・床・軒・その他で使われる板材などは大きく分けると、柾目と板目があり、板目の場合は図のように木表と木裏と呼ばれる向きがあります。
仕上がって見える方に目肌がきれいな木表を使うのが基本で、木裏はケバ立ちやササクレが出やすく手足に触れるヵ所には危険で、表面が凸凹にもなりやすいので扱いにくいなどといった理由があります。
ただ、木裏を表面に使う例外もあり、外壁の張り方で使われる「よろい張り」もそのひとつです。
板目材は上図右のように「反る」性格を持っているので、よろい張りの板が重なっている部分が「はねあがらない」ようにあえて木裏を表面に使います。
加えて、木裏の方が木の幹の芯に近く油分を多く含み、雨水に強いという特徴もあります。
弊社事務所の看板も、いい感じのよろい張りに!