雨について~その1
前回、防音について挙げさせてもらったリノベーション工事も、完成間近となりました。
そのお宅のすぐ近所にお寺があり、ふと思ったことです。
写真のように、社寺仏閣の屋根は凹に反っているのが一般的です。
意匠的な由来については、今回はおいといて、物理的な点で豆知識をひとつ。
例えば、まっすぐなすべり台と、写真の屋根ようにカーブになったすべり台を並べて、よ~いドンでボールを転がすと、後者の方が速く転がっていきます!
距離は長いはずなので逆のように思えますが。
これは重力に加えて遠心力が働くからなんです。
ジェットコースターみたいな感覚ですね。
ボールを雨に置き換えると、屋根に降った雨が速く流れて行ってくれる。瓦1枚々々にかかる負担(劣化)に関わりますね。
数十年、数百年のスパンで考えるとなおさら。
先人達がこのことを知っていたのか、豪華絢爛を競い合っていただけなのかはわかりませんが、結果としては、自然の理に叶ったデザインであるという点ですごく勉強になります。
何事にも、意味があるということを理解するかしないかで、見える世界はかわりますね。