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地球温暖化から地球沸騰化へ

まだ5月ですが、30度を超える日が何日も続いています。日中の強い日差し、夕方になっても下がりきらない気温、夜になってもむっと残る空気。これが本格的な夏に入る前の景色だと思うと、少し気が遠くなるような感覚があります。

「地球沸騰化(Global Boiling)」という言葉が使われるようになりました。省エネとパッシブデザインの家づくりを20年続けてきましたが、その20年のあいだに、夏は明らかに長くなり、暑さも厳しくなりました。これは決して気のせいではなく、気象データや研究にもはっきりと裏付けられています。

データが示す「長く厳しくなる夏」

日本の夏が変わってきていることを示すデータを、いくつかご紹介します。

1. 夏の期間が約3週間延びている
三重大学の研究チームが気象庁の過去42年分(1982年以降)のデータを解析した結果、夏の期間は平均して21.4日延びていることが判明しました。2024年の解析では、夏の長さは133日に達し、1年の3分の1以上を夏が占めるまでになっています。

2. 猛暑日(35℃以上)が約3.3倍に増加
気象庁の統計によると、年間の猛暑日の平均日数は、1910〜1939年は約0.8日でしたが、直近30年(1992〜2021年)では約2.55日。およそ3.3倍に増えました。発生時期も6月から10月上旬まで広がっています。

3. 夏の平均気温が3年連続で観測史上1位
日本の夏の平均気温は、100年あたり約1.38℃の割合で上昇し続けており、2023年・2024年・2025年と3年連続で観測史上1位を更新しています。

5月にもう夏日があり、暑さは10月、11月ごろまで尾を引く。かつて私たちが思い描いていた「夏」という季節の輪郭は、もう以前のままではありません。

これからの家づくりで大切にしたいこと

そんな時代だからこそ、ますます重要になっていくのが、日射遮蔽、丁寧な断熱施工、そして窓の計画です。

夏の暑さの大半は、窓から入ってくる日射によるものです。軒の出、外付けのシェード、植栽──こうした工夫で、家のなかに入ってくる熱そのものを減らしていく。冷房で冷やすよりも先に、熱を入れない。これがいちばん効きます。

そのうえで、壁・天井・床の断熱を、図面どおりに、隙間なく、丁寧に施工する。窓も、開口部の大きさだけでなく、向きやガラスの仕様まで含めて一棟ごとに計画する。一つひとつは地味な仕事ですが、夏も冬も心地よく暮らせる家は、この積み重ねからしか生まれません。

夏の暑さも、冬の寒さも、家のなかでやわらげる。変わっていく気候に、家のかたちのほうから寄り添う。そんな家づくりを、これからもお客さまとともに重ねていきたいと思います。

参考資料

・気象庁「大雨や猛暑日など(極端現象)のこれまでの変化」

・気象庁「日本の季節平均気温」

・三重大学大学院・滝川氏らの研究(夏期間の長期化・二季化に関する解析)

家づくりのご相談、承ります

暑い夏も寒い冬も、心地よく暮らせる家のこと。
どんな小さな疑問でも構いません。初回相談は無料です。

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この記事を書いたスタッフ

田中 健治

田中健治

代表取締役

「たのしく生きる」ことが人生理念です。 「たのしく生きる」為には「笑顔と感謝があふれる社会」が必要だなとの想いで、いっぱいです。 家というモノではなく、豊かなくらしを追い求めて家づくりを考えています。 豊かなくらしを追い求めた家。私たちがつくる家です。