京都市の太陽光・蓄電池の補助金が、かなり手厚いです
令和8年度の「京都市住宅の自家消費型太陽光発電設備等設置補助金」の受付が始まっています。太陽光発電と蓄電池をあわせて入れる場合、条件によっては100万円を超える補助が出ます。お客様からのご質問も増えてきましたので、制度の中身を整理してご紹介します。
いくらもらえるのか
補助額は、何を入れるかで3つのパターンに分かれます。
① 太陽光発電(2kW以上)+ 蓄電池またはV2H充放電設備
太陽光:7万円/kW
蓄電池:5万円/kWh(上限は補助対象経費の3分の1)
V2H充放電設備:10万円/件② ①に加えて、高効率給湯機器またはコージェネレーションシステム
高効率給湯機器:補助対象経費の2分の1(上限30万円)
コージェネレーションシステム:2分の1(上限80万円)③ 既存の太陽光に、蓄電池またはV2Hを後から追加
10万円/件
市の手引きに出ている計算例を挙げます。太陽光5kWと蓄電池7kWh(設置費用120万円)を入れた場合、太陽光が35万円、蓄電池が35万円で、あわせて70万円。ここに条件を満たすエコキュート(70万円)を加えると、さらに30万円が乗って105万円になります。
ひとつ注意していただきたいのが、蓄電池の「上限は補助対象経費の3分の1」という但し書きです。先ほどの例で蓄電池を10kWhにしても、費用が120万円のままなら補助は40万円で頭打ちになります。容量を増やせばそのまま増えるわけではありません。
大事な条件が、2つあります
この補助金は「自家消費型」という名前のとおり、つくった電気を売るのではなく自分の家で使うことを前提にした制度です。太陽光発電については、次の2つが条件になります。
・FIT(固定価格買取制度)/FIPの認定を取得しないこと
・発電した電力の30%以上を自家消費すること
つまり、これまで一般的だった「FITで10年間、決まった単価で買い取ってもらう」という選び方をしない、ということです。ここは、いちばん誤解が生まれやすいところだと思います。
とはいえ、余った電気を捨てるわけではありません。FIT/FIPによらずに余剰電力を買い取っている小売電気事業者があり、京都府がその一覧を公開しています。売電単価は事業者ごとに違いますので、どこと契約するかも含めて設計段階で検討することになります。
私自身、今年ちょうど自宅の太陽光が卒FITを迎えました。売る電気の単価は8円前後まで下がり、買う電気は30円前後。1kWhを売るより、その1kWhを家で使うほうが3倍以上の値打ちがあります。10年で前提がすっかり入れ替わったわけで、この制度が「自家消費型」を掲げている理由も、そこにあるのだと思います。
先着順です。事前登録をおすすめします
受付期間は令和8年6月1日から令和9年1月29日まで。ただし先着順で、予算の上限に達した時点で受付は終了します。
そして、交付申請は「事後申請」です。工事が終わって支払いを済ませてから申請する仕組みなので、工事の段取りを進めているあいだに予算が尽きてしまう、ということが起こり得ます。
これを避けるために、任意の「事前登録制度」が用意されています。工事に着手する前(設備付きの建売住宅を買う場合は売買契約の前)に申し込んで審査を通れば、事務局がその分の予算を確保してくれます。手間はかかりますが、これから工事という方は、まず事前登録から入るのが安全です。
申請の流れは、事前登録申込 → 事前登録完了通知 → 工事・支払い → 交付申請 → 交付決定 → 補助金請求 → 交付、という順番になります。
新築でも、いま住んでいる家でも
対象は京都市内の一戸建て住宅です。既築のお住まいへの後付けはもちろん、新築の注文住宅、設備が備わった建売住宅の購入も対象になります。既に太陽光が載っている家に蓄電池だけを足す、というパターン(③)も10万円の対象です。
契約日にも決まりがあります。既築は令和8年4月15日以降、新築は令和8年4月3日以降の契約が対象です。新築で、契約から引渡しまでが長くかかって年度をまたぐ場合には、別途「事業開始承認申請」という手続きが要ります。このあたりは個別の事情で変わりますので、迷ったらご相談ください。
garDENでも、ご相談を承ります
今回あわせて確認しましたが、この補助金は施工会社が特別な認定を受けている必要はありません。要件を満たす設備を、要件どおりに設置することが条件です。また代理申請も認められていますので、書類の準備はこちらでお手伝いできます。
ただ、私たちがいちばんお伝えしたいのは、補助金の金額そのものではありません。自家消費を前提にするなら、屋根への載せ方、給湯機の選び方、そして将来 蓄電池やV2Hを足すための配線スペースと分電盤の余地まで、設計の段階で考えておくかどうかで、10年後の姿がずいぶん変わります。あとから工事でやると高くつくものが、設計の段階ならほとんど費用をかけずに用意できます。
補助金は、その入り口です。せっかくの制度ですので、うまく使っていただければと思います。
制度の詳細や申請書類は、補助事務局の特設サイトと京都市のページでご確認いただけます。

田中 健治