居心地のデザイン①-UA値とQ値-
「居心地のデザイン」1回目は、基本となる用語解説から始めたいと思います。
UA値とQ値という、どちらもお家の断熱性能に関わる指標です。
まずUA値を簡単に説明すると、
「お家の中と外の温度差が1℃の時に、お家全体から逃げる熱量を外皮面積(屋根、壁、窓、床の合計面積)で割ったもの」となります。
一方Q値は、
「お家の中と外の温度差が1℃の時に、換気を含むお家全体から逃げる熱量を延床面積(各階の床面積の合計)で割ったもの」です。
微妙に異なるこの2つの数値、以前はQ値が一般的に使われていましたが、
平成25年の省エネ法改正で国の基準は全てUA値に切り替えられました。
どちらも数値が小さいほど、「逃げる熱量が少ない」=「断熱性能が高い」という点は同じです。
ただしQ値は延床面積で割っているので、コンパクトなお家ほど数値が悪く(大きく)なる傾向があります。
一方UA値は凸凹したお家や平屋など、外皮面積の大きいお家ほど数値が良く(小さく)なる傾向があり、注意が必要です。
国が省エネ基準として定めているUA値は、京都の場合0.87W/㎡Kです。
「ほな、0.87ぐらいのお家やったらそんで居心地ええの?」というと、そうはいきません。
次回、UA値の違いでお家の室温がどう変化するのか、具体例でご説明したいと思います。