居心地のデザイン②-UA値と室温の関係-
先回、お家の断熱性能を示すUA値とQ値の解説をしました。
では、居心地のいいお家にするためには、一体どれぐらいのUA値が必要なのでしょうか。
京都によくある狭小間口、周囲を建物に囲まれた竹園邸を事例に考えたいと思います。
次のグラフをご覧ください。
こちらは、冬場にUA値の違いで竹園邸の室温がどのように変化するのかをシミュレーションしたものです。
横軸は午前0時から24時間の時間経過を、縦軸は温度を表しています。
一番下の青い線が外気温で、朝6時に最低気温0℃を記録しています。
上の3つは午前0時に室温20℃で暖房をOFFにして一日を過ごした場合の室温で、
オレンジはUA値0.34、黄色は0.48、グレーは0.87の場合です。
国の省エネ基準は京都の場合0.87ですが、かなり外気温の影響を受けているのが分かります。
特に朝方は10℃を下回り、快適とは程遠く、お布団から出るのがつらい室温です。
一方、黄色の線は朝方でも13℃、オレンジでは15℃近くと安定していて、ストレスなく一日を始めることができます。
日々の暑い寒いのストレスから解放されることは、居心地のいいお家にとって必須条件です。
garDENではこれまでの経験から、お家の間取りや立地条件によって多少差はありますが、
UA値0.5以下であればお家の居心地がグッとよくなると考えています。
HEAT20のG2水準が0.46、「冬の最低体感温度が概ね13℃を下回らない性能」とされていますので、それとほぼ一致します。
ちなみに、築50年ぐらいのお家では断熱材が全く使われていないのが一般的。
その場合の室温は…
なんと朝方の室温3℃!!!ヒートショックが起こる可能性大の危険なお家になってしまいました。
こんなお家にお住まいの方は、断熱リフォームという方法もありますので是非ご検討ください。
次回、実はUA値よりも大切!?なC値についてご説明したいと思います。